先日Notebookersの記事にも書いたのですが、Postcrossingってものをはじめてみました。
そもそもPostcrossingとは何かというと、ポストカードを送りあうオンラインプロジェクトで、紹介された住所にはがきを送ると、送った先ではないどこか違う人からのハガキを受け取れるというものです。(Postcrossingのサイト)
つまり、やり取りを楽しむというよりは、世界中からはがきが届くっていう楽しみのためのものなのです。
昔(中学生だったか)、海外文通(いわゆるペンパル)にトライして、何度かやり取りするうちにネタがなくなって自然消滅というのを経験してから、なんとなく知らない人との郵便のやり取りには苦手意識があったのですが、これは同じ人とやり取りするわけでないので気楽かなと思って初めてみました。
仕事が終わって家に帰って、ポストをのぞくと見知らぬ風景の絵葉書が届いてるってなかなか嬉しいものですよ。
知らない街の知らない博物館
上のハガキは、一番最初に届いたフランスからのハガキ。
わーい、ついに届いた!とポストから取り出して、ニコニコと家までの階段を上がったのだけれど、さてこれは何の絵葉書だろう?なんかWWWと電話番号も書いてあるし、どっかの楽器屋さんの広告ハガキか?
一応Postcrossingでは、コマーシャルハガキ(企業が無料で配ってる宣伝のハガキ)やエロス系、○○は自国の領土だ!というような国際問題についてのハガキ、なんかは避けるべきハガキだと考えられているようです。
これは一通目からそういうの来ちゃったんだろうか?うーん、と悩みつつも部屋について、ハガキの本文を読んでみる。住んでる街がわりと大きいけれど山に囲まれてスキー場もあるよってなことが書いてある。さらに、決まり文句ではあるけど I hope you will like this card (このカードが気にいってくれるといいなあ)ともあるし、慣れた感じだからたぶんちゃんとふつうのハガキだろう。
では、なんのハガキなのか?ウェブサイトを引くももちろんフランス語。なんか博物館か美術館みたいなものらしい。
あ、そうかmusée って博物館のことだったような気がする。なんできがつかなかったのやら。とゆうものも、Postcrossingでは各自プロフィールページが存在していて、カードを出す際にどんな人なのか、どんなハガキが好きなのかをチェックすることができます。その人の公開の度合いによりますが、性別や大体の年齢層、どこの国のどんな仕事をしている人なのかくらいはぼんやりつかむことができるのです。その際に、どんなハガキが欲しいか、あるいはどんなハガキが欲しくないかを書くことが多くなっています。上に述べたように、コマーシャルハガキはいらないとかミリタリー関係はパスとか、もうたくさん持っているので風景写真はいらないとか、いろんなことが書いてあります。で、そこに私はたしか、博物館や図書館に関するハガキは嬉しいと書いたのです。そう、ちゃんとリクエストに応えてくれていたわけです。おまけにどうやらちょっとマニアックな感じの場所だし、そもそも知らない場所や文化を知りたくてこういうことを始めたという側面もあって、まったく知らない遠くの人のために、ちょっと探してくれる気遣いがとてもありがたいなあと思いました。
そこでむにゅむにゅとネットの観光案内と翻訳サービスを手繰ってみると、どうやら寄木細工のミュージアムらしい。ふむふむ、Marqueteireっていうのが寄木、あるいは木象嵌のことなのね。boisは木のことだから、木と寄木細工の博物館ということらしい。(こんなところ)ずいぶん南のほう、トゥールーズの南東のようです。へー、こんなところ人生で初めて意識に登った地名です。送り主の住所もそことはちょっと離れた地域で、フランス内の地名が私の地図に書き込まれたよ!という感動があります。おそらく、そこを訪ねたときに買ったハガキをくださったのでしょう。
どんなハガキをコレクションしたいか
Notebookersの記事にも書きましたが、なんせ郵便趣味というのは雑な私には手におえないものだと何となく思っていたので、さあせっかくだから色々楽しめばいいじゃないかとなった時に、はたとさてどんなものが自分は欲しいのだろう、と考えました。このPostcrossingを知るきっかけになったエハガキ華さんのプロフィールやインスタグラムを覗くと、地図に関するカードを集めていらっしゃるというのがわかります。さて、私はどんなハガキが欲しいのだろう。
Postcrossingは登録してから、まず最大5件の宛先を紹介されます。これらのうちの1通が世界のどこかに届いて相手がそのハガキを登録して初めて、自分の宛先が送り先として紹介されます。だから登録してまずは5人の方のプロフィールを眺めることになるわけです。最初に引き当てたのはロシア、中国、台湾、ドイツ、アメリカ。わりとベテランで、幅広くやっていらっしゃるかたも、私と同様まだ一件もカードを受け取っていない方などもいて、そのプロフィールは様々です。なにもリクエストが書いてない方もいれば、ものすごいたくさんのリストを書いていらっしゃる方、ものすごく条件を限定している方など色々。
見て思ったのは、何も書いていないと結構困る、ということ。もちろん日本っぽいのを出すのがスタンダードなんでしょうが、それなりにどれも思い入れのある手持ちのカード。どれでもいいという理由で手放すのは少々悲しい。それからあんまりリクエストが限定的だとこれまたちょっと困る。結局なにも書いていないのとおなじことに。
あとは郵便のタイプ、ご当地カード(日本の型抜きカード、地方ごとに発売されているので、コレクターが多い)や maximum card(ハガキの絵の側に切手と消印のあるカード)とかそういうリクエストもある。でもこれは私にはちょっと荷が重い。色々なじんで来ればそういうものが楽しめそうだけど、今はどちらかというと世界のどこかから不思議なカードがくる、というそのことが楽しいので、シンプルに絵柄のテーマをリクエストしようと思ったわけです。
そこで、だったら自分が海外にいった時に必ず探すもの、写真にとるものがいいんじゃないかと思いつきました。素敵な図書館や書斎のハガキ、科学や博物館に関するハガキ、地元の食べ物飲み物、民族衣装や布、交通標識、こんなラインナップをリクエストしています。
最初に届いたもう一通のハガキはオランダから。ちゃんとプロフィールを読んでくれたようで、これが一通目になるといいなと書いてくれていました。そういう気持ちも嬉しいものですね。
そんなわけで、しばらくポストカードをめぐる冒険を続けていきたいと思っています。
ちなみに私の送ったカードはこんな感じ。ネコ、古い橋、モダンアートのリクエストにお応えしたものです。(モダンアートはトップの写真)
【追記:2017年10月29日】
気がつけばポストクロッシングも始めてから2年も経過しました。勢いで出していた初期のあと、忙しさに応じて減らしたり休んだりしながらも細々と続いています。
もともと郵趣をやっていたわけではないため、この始めたばかりの時期の記事ではやはり、早合点やわかっていないことをそのまま書いていることが多くて、これから始める方に誤解を与えたことも多いかなと反省しております(その時の勢いで書いているものなので、その点お目こぼしいただければと思います)。
Maximumカードについては切手の博物館のサイトから引くと、
「絵葉書の絵や写真の面に、それと同じデザインの切手が貼られ、その絵や写真に関連する場所の消印が押され、そして消印の日付はその切手が発行された日」、これらが揃っているカードである。
ということになります。「ハガキの絵の側に切手と消印のあるカード」では説明になっていませんね。記念切手とその初日印が絵の面に押してある(できれば絵葉書とテーマもそろえて)というのはかなりそろえるのが大変です。
というわけで、まだまだ思い込み勘違いがいっぱい残っているかとは思いますが、少しずつ学んでいければなあ、と思っております。
はじめまして、同じくポスクロをしている者です。
ちょっとばかし要らぬお節介を・・・
Maximumカードの定義は
「POSTCARD(通常はFrontSide(絵のある側))と同じテーマの切手、
同じテーマの消印(風景印・特印)が押された物」です。
特に、記念切手や特殊切手の発行(初日)に、
大都市の(東京でさえ2局というか、関東内に2局、
国内全部でも通常8~10局程度のみ)大きな中央郵便局クラスで
押される「特印」という物が押された物(当然その初日のみの特印消印)を、
狭義にさす場合もあります。
以上の条件を全部揃えた物を、FDC(first day cover)といい
これしかMaximumとして認めない人も居ます(笑)
逆に、どれかの条件が欠けた物(例えば発行初日でない。特印でない。
絵柄がイルカなのに、切手はマンタ(笑)などの物も
一応の(ランクは落ちるが)マキシマムカードと認める人も居ます。
※特に大都市の1局だけの初日印とかは条件が厳しいので
これを条件外と考える人は多いですね。
もうご存知かも知れませんね。そうでしたらごめんなさい。
はじめまして、コメントありがとうございます。
お返事遅くなりました。
いえいえ、教えていただいてありがとうございます。
もともと郵趣の方面に疎くて、手探りでやっているものなので、そういう定義についてはあんまりくわしくありません。
とくにこの記事を書いたときにはわかっておりませんでしたので、適当に書いてしまいましたね。あとで少し訂正を入れておきます。
ありがとうございました。