Mastodonに足を踏み入れてひと月

しばしご無沙汰しました、konamaです。

今日は約ひと月前にアカウントを作ってみたMastodonの居心地について振り返ってみます。
ちなみに、技術的なところや詳しいところは何にもわかっていない初心者なのでとりあえずの「居心地」について。勘違いしているところも多いので、その辺はご容赦ください。
 また、ツイッターでの経験でちょっとネガティブな表現があるケースがありますが、私自身はツイッターライフを楽しんできており、そこでしか出会えない多くの友人を得た場所でもあるので、おおむねツイッター自体にはポジティブな感触を持っている前提です。特にオチはありませんのであしからず。

この記事はFediverse Advent Calendar 2022(3)の21日目の記事を目指して書かれたものです。

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Mastodonについて覚えている最古の記憶は、まさにMastodonというものができたよ、という話を聞いた時。その時は特にSNSをさほど熱心に考えていなかったし、へーそういうものもできたのね、位の認識で、特にアカウントを作ってみようとかそういうことは考えても、みませんでした。それがひと月前になぜ作ってみる気になったか、まあもちろんTwitterが色々おかしくなりそうというのもあったのですが、それ以前からちょっと違う景色も見てみたいなと思っていたのです、最近の断罪・断言系のツイートに疲れていたのかもしれません。

現状のMastodonでの居場所

Mastodonをはじめるにあたって、どこにアカウントを作るか。とりあえず公式ででてくるおすすめサーバー(インスタンス)がmstdn.jpとvocalodon.netとfedibird.comの3つだけだったので、ヴォカロはジャンル違いだし、mstdn.jpは人が多そう、fedibirdはみたところ色々独自機能付きだけど中規模でしっかりしてそうだなあとfedibirdにアカウントを作りました。現在もこのアカウントをメインに過ごしていますが、割と楽しくやっています(のえるさんありがとう)。
 まずはツイッターで出しているポストとほぼ同じ内容で自己紹介トゥートをしてみたのですが、反応してくださるアカウントのサーバーからジャンル特化型のサーバーも色々あるんだなと気が付きました。自分の関心のあるジャンル(写真と本と万年筆、コーヒーや食べ物)に関連しそうなところをハッシュタグやアカウントから手繰っていくとphotodn.netとかbookwor.msとか結構おもしろそうなサーバーがありそうです。初心者向けのMastodonのガイドをみると、色々アカウントを作る方がよいというものと、色々みてみてもいいが、最終的にはアクティブは一つでよいというものがあって、どちらにもうなずける理由があるのでちょっと迷ったのですが、local(サーバー内のみのタイムライン)でのおしゃべりが楽しめそうなbookwor.msさんにもう一つアカウントを作りました(fedibirdはlocalがないのが特徴というサーバーなので)。

見たいけどつながりたくないこともある

ツイッターで感じる、ジャンルで固まることの弊害は、ジャンルやグループにもよるのでしょうけれど、やたら間違いを許さない・知識の競争を挑むタイプの方が出る場合と、グループの独自ルールが強まったり、フォローしたからには全肯定という雰囲気かなと個人的には思っています。ですから、作品は見たいけど、フォローしてそのグループに所属するのはちょっと、ということもよくあってジャンル特化型サーバーは面白そうな反面、慎重に行きたいところ。まあ、あとシンプルにたくさんアカウント作ってもあんまり使いこなせないだろ自分、というのももちろんあります。

で、興味があるけれど、その中に身を置くのはちょっと様子をみたいという部分は、ドメイン(サーバー)の購読(特定のサーバーのローカルタイムラインをフォローする)というので解決できました。思ったほどローカル動いてないのだなとか、色々見えて面白かったし、程よいバリエーションで自分の興味の範囲が広げられるのは良い仕組みだなと思います。

ドメインと同じく、ハッシュタグでの購読というのもなかなか便利です。まあ多数派の人がつかっている正しいハッシュタグをつかむ、という手間はあるものの、ピンポイントで自分の欲しいジャンルにたどり着けます。これはむしろ見てもらう時に有効な様で、みたこともないようなサーバー名の他国の人から突然リプライが飛んできたりしてちょっと面白い。ツイッターから移動する人が多いと聞いたときに、単なる引っ越しのみで実態は変わらない環境になるのかなと想像していたのですが、いわゆる「客層」はかなり違うなという実感です。

受け入れるのは一部で(も)よい

ツイッターやインスタグラムでよく話にあがるのが、「期待されているポストにしぼれ」というポイント。つまり万年筆の写真を日々あげている人は関係ないつぶやき(日常とかサッカーとか政治とか)をするなという話。初期のインスタは特にその傾向が強かった気がします(最近動画ばっかりでよくわからないけど)。ツイッターでもジャンルごとに別のアカウントにしている人も結構多いし、メインジャンルに関係ない話題をするときに、わざわざ断っている人も。私はフォローした人の私の興味のないジャンルの話も面白い(時にそれで興味を持つ)ので、別になんでもいいと思っているのですが、コロナ初期、選挙前あたりはちょっと閉口しました。思いつく限りの不安の羅列や専門家への批判、強烈な他陣営のこき下ろし等、仕方がないこととはいえ、片っ端からミュートをかけて自分の平和を保つというのもなんだかなと思ったのを覚えています。

そういう意味で、ハッシュタグ購読等のちょっと距離をおいた関係が稀でないMastodonの世界はちょっと楽だなと思うところではあります。フォローしてくださった方のプロフィールを見て、あーこの方のメインジャンルのトゥートには興味がもてないなあと思っても、フォローバックなしでゆるいつながりが保てるというのはあるかもなと想像しています。同じことが機能的にはツイッターでもできる、のは確かですが、きっと同じようにはならないんじゃないかなあ。ツイッターはやはりフォロー・フォローバックの関係が割と強くて、この人はどういう人かという履歴を保つことがコミュニケーションにおいて強く期待されている印象があります。

ハードルが作るフィルター

こうやって書いていくとなんとなくつながりの希薄さが居心地を良くしているかのように見えます(自分で書いていて、そう読めるよなと思った)。まだひと月だからフォローも被フォローも2桁だし。しかし、多くのツイッターからの引っ越し組が「初期のツイッターの様だ」という感想をもらすのは、規模が小さくてまだシンプルだからだけではない気がします。

ツイッターに比べて自分のコンテンツの公開レベルやどこに所属するか、何をみるか……と様々なことの自由度が高いわりに、必要な情報やそれはどこで誰が発信しているのか、自分なりに試行錯誤で探して自分のためのタイムラインを構築していくしかありません。もちろんさまざまなガイドはあるのだけれど、こういう「うまく行かないかもしれないが、自分なりにやってみて楽しむ」、ということに抵抗のない人が多いのではないかなとなんとなく思っています。これはいずれ「なんでもかんでもセットしてあるのがユーザーのために当然」という層が入ってくるとまた変わってくるのだろうなあ(ツイッターから大挙して移ってくる我々がまさにそうなんだろうし)。だから今の私の感想はこの時点のものでしかないし、そうやってコミュニティが変化していくというのもなんだか面白いものだなと思っています。

いわゆる「公式」の情報を得るには

ちなみにツイッターで得られて、いまのところMastodonでは得られないものはなにか、と考えると、いわゆる「公式」の発信する情報かなと思っています。私のツイッターのフォローの3分の1くらいは、博物館や美術館、書店、メーカー、作家などの公式が占めています。中の人が…ってことじゃなくて、自分のために必要な情報(次の展示とか、新刊とか、映画の新作とか)に気が付きやすいようにタイムラインにいて欲しいということなのだけれど、この点はいまのところMastodonでは対応できないかなと思っています。段々これは解消されるだろうし、アカウントが増えてくれば専門のリストを作っておくということでかなり便利に使えそうですが。もちろん、ツイッターのこれまでの人間関係(たまにリアルで会ったことがある人も含めて)へのつながりの良さみたいなものも、大事にしていきたいポイントです。

のんびり楽しみたいと思います

そんなわけで、なんの気なしにはじめたmastodonですが、なかなか居心地もいいので、のんびり試行錯誤を楽しみつつ続けてみようと思います。長々とお付き合いいただきありがとうございました。

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4 thoughts on “Mastodonに足を踏み入れてひと月

  1. そうですね、Mastodonは異なるsiteで複数のaccountを登録できますし、Mastodonには1つのaccountだけで複数のtopicに投稿できる「注目tag」機能があるので、Twitterよりも便利だと思います。

  2. 読んでくださってありがとうございます。
    Mastodonだから、という面と今使っているのがfedibirdだからという側面があるとは思うのですが、おおむね快適に暮らせています。ドメインブロックなどもあるのでユニバースは広がったり縮んだりして不思議な世界ですが、なかなかそういうところも面白いなあと思っています。

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