以前も何回かやっていますが、Twitter上のタグを使った遊びに参加して、字を書く機会を増やしています。今回は #いいねの数だけ好きな帯文を言う で遊んでみました。
最終的には47もいただいたのですが、キリがないので、書き始めたときの31でいったん〆とさせていただきました。紙は満壽屋×Nagasawaコラボのリフィル「切り取りメモ」を文字通り切り取って使いました。インクは色々。ただ夜やってるせいで照明がオレンジよりなのと、少々ペンの中で煮詰まったインクもあるので、色は参考程度で。↑ツイッターのツリーをたどっていただければインクの名前は書いてあります。
- 毎日ふつうで、おいしくて、小さいけれど堂々としていました。
『かもめ食堂』群ようこ 幻冬舎 - 今日も水やり
『園芸家の一年』カレル・チャペック 平凡社ライブラリー - 科学を殺人の道具に使う人間は許さない。―絶対に。
『ガリレオの苦悩』東野圭吾 文藝春秋 - 食べられないけど、言葉っておいしい。
『アイスクリームの皇帝』柴田元幸 河出書房新社 - ★色刷り魚類画多数収録★
『グールド魚類画帖』リチャード・フラナガン 白水社 - 果てしない未来と果てしない不安 甘いお菓子が必要だ。
『アンと青春』坂木司 光文社 - 人の魂、本棚に宿る。絶景かな絶景かな
『絶景本棚』本の雑誌編集部 本の雑誌社 - 無意味は人生の本質だ。
『無意味の祝祭』ミラン・クンデラ 河出書房新社 - 情熱トンチンカン 妄想あんぽんたん
『悶絶スパイラル』三浦しをん 太田出版 - 世界からことばが消えてゆく小説
『残像に口紅を』筒井康隆 中央公論社
帯文というと、結局中身の抜書きでは?と思うかもしれませんが、意外とそうでもない。韻を踏んでたり、七五調なのは、ちょっと売り手のかけ声のようでちょっと面白い。
- 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ! 『わたくしが旅から学んだこと』兼高かおる 小学館文庫
- 旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない。 『ラオスにいったい何があるというんですか?』 村上春樹 文藝春秋社
- ここにあるのは幸福な魂の食事 『やわらかなレタス』江國香織 文藝春秋社
- 寒いぞぉーうまいぞぉー 『面白南極料理人』西村淳 新潮文庫
- いい大人なのに子供みたいなふたりの会話がイチオシ! 『つれづれ、北野坂探偵社ー心理描写が足りてない』河野裕 角川文庫
- あなたは今、この星のどこにいますか? 『私たちの星で』師岡カリーマ・エルサムニー 梨木香歩 岩波書店
- たとえ、うまく話せなくても、心には、言葉を持っているのです。 『跳びはねる思考』東田直樹 イースト・プレス
- 天然キャラの女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説 in 京都 『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦 角川書店
- つまみぐい、積もり積もれば、フルコース。 『つまみぐい文学食堂』柴田元幸 角川文庫
- 私の運命のオトコが、なんでサル顔なわけ!? 『モンキームーンの輝く夜に』たかのてるこ 幻冬舎
「ナツイチ!」とか「イチオシ!」とかシーズンのキャンペーンの帯が意外と多くて、帯文として引くのにはちょっとなあ(作品と直結していないことが多いので)というものも。村上春樹の「 旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない。」なんて、おー、なんか旅行代理店のキャッチコピーに使えそうな…と思ったかっこよさだけど、よく考えたらそんな旅行代理店は嫌だ。
- 「この手紙の中にも、〈謎〉はあったでしょう?」 『スペース』加納朋子 東京創元社
- 人生の質はワザの数で決まる 『ライフハック大全』堀正岳 KADOKAWA
- 美しいと思う心は、なんて美しいんだろう。 『不見の月 博物館惑星II』菅浩江 早川書房
- すべての東京の屍に捧ぐ 『東京百景』又吉直樹 ヨシモトブックス
- 世界のすべては質問からはじまる。 『星空の谷川俊太郎質問箱』谷川俊太郎 ほぼ日
- 今日買ったこの本は悪魔的にロマンティックじゃないか 『きっとあの人は眠っているんだよ』穂村弘 河出書房新社
- 人生は苦。諸行無常の世の中だけど……、そこがいいんじゃない! 『マイ仏教』みうらじゅん 新潮新書
- 念のためですが、私自身は出産しておりませんので、どうぞ、お祝いは送らないでくださいまし。『予定日はジミー・ペイジ』角田光代 新潮文庫
- 静謐な愛、死の恩寵 『夢のウラド』F・マクラウド/W・シャープ 国書刊行会
- 男たちなど滅びてしまえ 吹け、滅びの風― 『少女七竈と七人の可愛そうな大人』桜庭一樹 角川文庫
- この本が売れなかったら、私は編集者を辞めます。 『ヒッキーヒッキーシェイク』津原泰水 ハヤカワ文庫
最後は最近話題になったこの本で。本自体面白かったけど、この帯文はちょっと掟破りだろうから(なりふり構わない感じ)、このまま我が家の本棚に帯付きのままこの文庫がいて、かなりたってからこの帯をみたら「大げさだなあ」と思うのか「そういえば、そういう事件もあったね」と思うのか。
帯文ということで、普段私が好んで紹介するタイプの本だけでもない、不思議なラインナップになりました。これもまた本の顔だと思うと、こんどから帯も大事にせねばなあ。
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